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あの夕張市民が成し遂げた奇蹟とは?
財政破綻・医療崩壊・さらに高齢化率日本一。悪条件に取り囲まれてしまった夕張市。
果たして夕張市民の命はどうなってしまうのか?‥。
破綻後に医師として乗り込んだ筆者は、それでも夕張市民が笑顔で生活していたことに驚く。
事実、財政破綻後のデータは夕張市民に健康被害が 出ていないことを示していた。
「病院がなくなっても市民は幸せに暮らせる! 」
もしそれが事実なら、一体なぜなのか?
本書は、その要因について、先生(元夕張市立診療所所長)と生徒2人の講義形式でわかりやすく検証してゆく。
夕張・日本・世界の様々なデータを鳥の目で俯瞰し、また夕張の患者さんの物語を虫の目で聴取するうちに3人は、夕張市民が達成した奇蹟と、その秘密を知ることとなる・・。
少子高齢化や財政赤字で先行きが不透明な日本。本書は、医学的・経済学的な見地から日本の明るい未来への処方箋を提示する希望の書である。
著者紹介
1971年横浜生まれ、一橋大学経済学部卒、宮崎医科大学卒。
日本内科学会認定内科医、日本プライマリケア学会指導医。
北海道・夕張市立診療所所長を経て、
現在は鹿児島県にて南日本ヘルスリサーチラボ代表。
平成23年、東京大学大学院H-PAC千葉・夕張グループにて
夕張市の医療環境変化について研究。
平成26年、TEDxKagoshima出演。
講演の文字起こしサイトに16万「いいね」。
同年、研究論文
「夕張市における高齢者一人あたり診療費減少に対する要因分析」
(社会保険旬報 NO.2584, 2014.11.1)発表
平成27年「破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜」
を南日本ヘルスリサーチラボより出版。
平成28年、加藤忠相氏と共著で
「あおいけあ流 介護の世界」を同ラボより出版。
同年、「破綻からの奇蹟〜いま夕張市民から学ぶこと〜」で
日本医学ジャーナリスト協会 優秀賞を受賞。
平成29年~31年 鹿児島県 参与(地方創生担当)
本書について一言
僕の父は、どこにでもいる「町の習字の先生」です。僕も自身もかつてはバンド活動ばかりやっていた普通の人間です。
そんな僕が経済学部卒業後、「医療も知ってみたい」という単純な好奇心で医学部に入っていしまいました。医者になってからは「財政破綻の街がどうなるのか見てみたい」というこれまた単純な好奇心で夕張に行ってしまいました。
そもそもがそんな軽い感じなので、ぜひとも『医療』とか『財政』とか肩肘張らず、気楽にこの本を読んでいただけますと幸いです。僕の変な体験記が、みなさまのお役にたてるようでしたらこんなに嬉しいことはありません。
山崎 亮
(株式会社studio-L代表。「コミュニティデザイン」など著書多数)
「目からウロコが落ちまくり!!」
藻谷 浩介(地域エコノミスト)
「予防に汗を流し、天命を受け入れる。私達も夕張を目指そう!」
小串輝男
(小串医院院長、NPO法人「三方よし研究会」代表、日本医師会赤ひげ大賞受賞)
本書あとがきより
「いずれ訪れるであろう高齢化率40%越えの、凄まじい苦難を日本がどうやって乗り越えるか、世界中が見ている。夕張市は、その日本の中でも一番の高齢化した市。だからこそ、そこで見えた希望は、私達全員の希望の光になり得る。そうすると、世界中が日本の真似をする。日本が世界のリーダーになれる。日本が変われば世界が変わる、何かこう考えるとワクワクしますよね。軍事力でも軍事力でもなく、政治力でもなく、経済力でもなく、高齢化対策で日本は世界のリーダーになれる」これが本書の結論といえよう。
高山義浩
(沖縄県立中部病院 感染症内科医、元厚生労働省 地域医療計画課課長補佐)
「夕張市のすごいところは、「地域から急性期病院がなくなる」という変化を受け入れたこと。日本の人口は2048年には1億人を割り、2060年には8,674万人に。いずれ市町村そのものが消滅してゆきます。そうした土地で、高齢者たちを(社会資本の効率化などと言わず)最後まで見守って差し上げることも、大切な地域医療の役割になるんでしょう。森田先生は、そうした時代を見据えながら、いまも情報発信を続けられています。」
産経新聞書評(佐藤好美・論説委員)
(抜粋)
夕張は実は、炭鉱を目指して、人が全国から流入した都市型の町だ、という分析が新鮮だ。核家族の延長線上で単身者が多い。40%を超える高齢化率も、持ち家率の低さも「高島平団地(東京都板橋区)に近い」という。そんな場所で最期まで家で生活するカギとして提唱されるのが、「きずな貯金」だ。地域に人間関係を築き、それを高齢期に活用し、ゆるやかな見守りの中で暮らしを継続する。
孤独死についても、森田医師は「問題は孤独であって、死ではない」という。生活が孤独なのは問題だが、人の行き来や交流があったなら、死の瞬間に1人でも悲壮感はない、というわけだ。夕張の現在に、都市部の将来が重なる。決して夢物語ではないところが、地域医療の関係者をひきつける理由だろう。
南日本新聞 書評
一昨年、著者の講演を聞く機会があった。テーマは「医療崩壊のすすめ」。「病院がなくなったら大変じゃないか」と眉唾もので話を聞き、「夕張市だからできたのだろう」と感じたことを記憶している(お恥ずかしい)。本書によって、その思いが1年越しに解消された。(中略)一番の鍵である「市民の意識改革」については、夕張市民4人のインタビュー記事が、身近なものとして考えるきっかけを与えてくれる。医療に任せきりにせず予防に努めようとする姿や、都市型の社会構造の中でも最期まで自宅で過ごせるような地域のきずなづくりは夕張市だからできたのではないことを示している。日本の医療費は年々増加しており、厚生労働省は病床削減の方針を明らかにしている。夕張市のように病院がなくなるとまではいかなくとも、医療崩壊が起きた際、解決できるのは国でも医療機関でもなく私たち自身だということを教えてくれる。
本書に掲載されている主なデータ
◯171床→19床まで病床が激減したにも関わらず、市民の希望は在宅が多くベッドは埋まらなかった(在宅患者は激増した)。
◯夕張市の高齢者1人あたり年間約10万円診療費が減少。
◯3大疾患などの死亡率(SMR)は低下し老衰死が急増。
◯医療崩壊にも関わらず全体の死亡率(SMR)は横ばい。
◯施設看取り激増。
◯救急出動は半減
◯実は後期高齢者数は、徐々に増えていた…
などなど、驚愕のデータが満載!
京都大学での講義風景
この本の要旨がわかるダイジェスト講演
(TEDxKagoshima 2014)
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編集ウラ話
南日本ヘルスリサーチラボ研究員
中原 宏和
医療業界には様々な職種があり、その数だけ既得権があります。実は「病院がなくなっても大丈夫だった」という本書の主張は、彼らの職域とプライドを大いに傷つけかねません。事実、森田先生の講演会が、ある医療系職能団体の反対で中止に追い込まれたこともあります。
こうしたデリケートな課題にどう対処するか、私たちは非常に悩みました。多くの方から勧められた「医療崩壊のススメ」という非常に衝撃的で大衆受けしそうなタイトル案、結果としてこれを採用しなかったのもそこへの配慮からでした。
「歯に衣着せぬ発言」を保ちながら「誰も悪者にしない」。ここを目指すため、今回私たちは独自で出版社を立ててこの本を世に出しました。既存の組織の手法の中では、得てして「誰かを悪者にしたわかりやすい対立構造」の中に組み込まれてしまったり、逆に利害関係のある関係各所に配慮しすぎて主張が見えにくくなったりしてしまうかも知れないと考えたのです。
また、既存の書店の流通形態では、『在庫を増やしたくない』という出版社側の理由から、多くの価値ある本が絶版になってしまいます。その点、独自で出版社を立てれば意図しない絶版の心配はありません。実は、発売1年経って売上が落ち通常なら絶版でも不思議ではなかった時期、突如クチコミで本書が話題になり再びAmazonで1位を獲得し、多くの方に本書をお届けすることが出来ました。そういう意味では自主流通の形をとったことが幸いしたかもしれません。
ただ、既存の出版社・卸業者を通さない場合、全国津々浦々の書店に私たちの本を並べることが難しくなります(Amazon限定販売なのはそういう理由です)。しかし、今回は上記の理由から、あえてそちらを選択をしました。
さて、本の内容ですが、僕が思うに本書の最大の特色は、森田先生が『経済・医療の両方の専門』だという点に尽きます。その両方を知る森田先生が、『財政破綻・医療崩壊の夕張』という地域に入り込んで、その『真の意味』をミクロな市民の生活とマクロな種々の数字の双方からくまなく調べてみた。すると、『実は夕張では市民は笑って暮らしていたよ』という意外な事実が明らかになってくるのです。財政破綻・医療崩壊なのに…なんで?…今後人口が減り続ける日本の未来も明るいの?夕張だけが特別なの?・・
対話形式という、非常に読みやすい形態で語られているので、スルスルと読了してしまうと思いますが、1回読んで「ああわかった」と早合点するにはあまりにももったいない。2回目読了時には別の気づきが、3回目にもさらに新たな発見があると思います。是非ある程度の時期をおいて何度も繰り返して読まれることをおすすめ致します。
みなさまの、そして日本の未来のためにこの本がお役に立つことがあるとしたら、プロジェクトを進めてきたものとしてこの上ない喜びです。