医療・介護は「ビジネス」か


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医療・介護はビジネスか?

 

 


米国では刑務所に収監される囚人が1970年代の30万から今は200万人にまで増加したそうだ。

その理由の一つが「刑務所の民営化」。
原資が税金で取りっぱぐれがない民営刑務所は優良なビジネス商品、刑務所はどんどん増えたそうである。

これは日本の医療・介護の殆どが「民営」であるという点で共通の問題である。

実は殆どの先進国(特にヨーロッパや北欧)では、医療・介護といえば「公的」な機関がほとんど なのだ。

それは、医療や介護の世界を民間の自由市場・自由競争にまかせてしまうと、医療の需要が喚起されすぎて患者が増え、その割に国民の幸福感は向上しないことがわかっているからだ。

事実、実はすでに日本は世界でもダントツトップの「人口あたり病床数」を持っていて、その数はいまや米・英の5倍に達している。

病院や病床が足りない、と思っているのは日本人だけの思い込みで、世界から見れば「異常な病床の多さ」なのだ。

ちなみに、鹿児島県は岐阜県・滋賀県の2倍の病床を持っていて、県民一人あたり入院医療費も2倍も多く使っているのである。

それでも銀行や経営コンサルタントは「集患」という言葉で、各病院に患者を増やすこと、満床を目指すことを厳しく求める。

特にこれからは高齢化社会である。病気といえば病気だが、でもそれなりに生活は出来る、と言う人に対し、市場的・金銭的理由で医療の提供量を決めるなら、おそらく医療提供量はこれからも青天井に増えるだろう。

医療というものは、本来警察や消防と同じく、市場的・金銭的な理由によってその提供量が左右されるべきものではなく、必要な人に必要なだけ『過不足なく』提供されるべきものだ。その適正量が分かる唯一の職種が医師なのである。

今の日本の医療の現状に、(あってはならないことだが)医療提供側の市場的・金銭的な背景が見え隠れするような気がするのは私だけだろうか。

医療・介護は「ビジネス」か

南日本新聞

 (本記事は令和元年8月9日掲載の南日本新聞「南点」のテキスト版です。

元記事はこちら

https://www.mnhrl.com/jail-bussiness-2019-7-22/

こちらを要約・一部改変したものです)

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